みなさまこんにちは。
先日、クリント・イーストウッド監督兼主演の映画「グラントリノ」を見て「無我無私」という精神を学びました。
この「無我無私」は、社会や家庭、職場でも実践することができて、人生に多くのものをもたらしてくれます。
もしもいま、自身を取り巻く環境や物事がうまくいっていないと感じるのであれば、もしかしたら自己中心的になってしまっているのかもしれません。

自分が一番大事だし、自己中心的になるのもしょうがない気が・・・
もちろん、自分が一番大事なのは人間誰しもそうだと思います。自分が主人公ですからね。
ただ、自己中心的な考えから離れ、他者のために尽くすことで、私たちは本当の心の満足感を得ることができるのです。
①「無我無私」を実行できれば、心の満足感、人生の豊かさを得る。
②重要な局面でこそ「冷静」でいることが大切。
グラントリノのあらすじ
『グラントリノ』は、クリント・イーストウッドが監督・主演を務めたアメリカ映画です。
退役軍人で偏屈な老人ウォルト・コワルスキー(クリント・イーストウッド)は、ミシガン州の荒廃した住宅街で孤独に暮らしています。


妻を亡くし、家族とも疎遠な彼は、近隣に住むアジア系(特にモン族)の移民たちを偏見の目で見ています。
ある日、隣に住むモン族の少年タオ(ビー・ヴァン)が、ギャングに強要されてウォルトの愛車「1972年製グラントリノ」を盗もうとしますが失敗。ウォルトはタオを捕まえ、罰としてタオの家族は彼をウォルトの家で働かせることに。
当初は反発し合う二人ですが、共に時間を過ごすうちに、ウォルトはタオの誠実さや努力を知り、タオもウォルトの厳しさの裏にある優しさを感じ始めます。


ウォルトはタオをギャングの影響から守ろうと指導し、男として成長させようとします。
しかし、ギャングの暴力はエスカレートし、ウォルトはタオとその家族を守るため、過去の自分と向き合いながら大きな決断を下すことになります。



家族との付き合い方もわからないウォルトが、モン族に心を開き始めるところも見どころです。
物語は、偏見や孤独、贖罪、そして世代や文化を超えた絆をテーマに描かれ、ウォルトの心の変化と自己犠牲が感動を呼びます。
「無我無私」とは
主人公ウォルトは大切なものを守るため「無我無私」を実践し、最後の決断へと至ります。
「無我無私」は、仏教や東洋哲学に由来する概念で、自己への執着や私利私欲を捨て、利他的で純粋な心の状態を指します。
・無我: 自我や個我を超越し、「自分」という固定観念にとらわれないこと。仏教では「我」が実体として存在しない(空)とされ、執着を離れることが悟りへの道とされます。
・無私: 個人的な欲望や利益を求める心を捨て、他者のために行動すること。自己中心的な考えを超えた奉仕の精神を意味します。
この言葉は、自己を忘れて他者や全体のために尽くす姿勢を表し、倫理的・精神的な高みを象徴します。
例えば、困っている人を無条件で助ける行為や、名誉や見返りを求めずに行う善行が「無我無私」の実践と言えます。
災害時に自分の安全を顧みず救助活動をするボランティアの方や、
自分の利益を度外視して、チームや社会のために働くリーダーなどがそのいい例です。
ウォルトも自分の大切なものを守るため「無我無私」の実践をしました。
無我無私は、 完全に「自我を消す」ことが目的ではなく、自我に囚われない柔軟な心を養うことが重要。
「無我無私」が人生にもたらすものとは



それを実践することでどう良いことが起きるのでしょう?
例えば、職場では同僚のミスにイライラせず、解決策を冷静に提案したり、自身の利益ではなく、会社のミッションを胸に突き進むことで部下の信頼を得られたりする。
家庭では家族の意見を尊重し、対立を避けて調和を保てたり、
個人としても、過去の後悔や未来の不安にとらわれず、現在の瞬間に集中して楽しめる、などの恩恵があります。
①心の平穏と自由
– 自我や執着を手放すことで、欲望、恐れ、怒りなどの感情に振り回されなくなる。
②他者との調和
– 「自分」を中心に置かない姿勢により、思いやりや共感が深まり、人間関係が改善する。
③現実の受容
– 物事への執着や「こうあるべき」という固定観念が減り、ありのままを受け入れる力が養われる。
④深い洞察と智慧
– 自我の幻想を見抜くことで、人生や存在の本質に対する理解が深まる。
⑤集中力と生産性の向上
– 雑念や自己中心的な思考が減ることで、今この瞬間に集中する力が高まる。
⑥精神的な解放感
– 「私」という枠組みから解放されることで、宇宙や自然との一体感を感じ、生きる喜びが増す。
「無我無私」を実践するには



良いことばかりだけど、実際に実践するにはどうしたらいいんだろう?
無我無視を実践するには、仏教や禅の思想に基づく「自我を離れ、執着を捨てる」姿勢を養うことが重要です。
手軽に実践するためのポイントをいくつか挙げていきます。
①小さな親切を行う
– 日常で他人に小さな手助けをする。
– 見返りを求めず、純粋に相手の役に立つことを意識する。
②日常に感謝して生きる
– 周囲の人や環境に感謝する習慣をつける。
– 今日出会った人や使った物に「ありがとう」と心の中でつぶやく。
③自分の欲を観察する
– 欲望やエゴが湧いたとき、それを一旦観察し、「これは本当に必要か?」と自問する。
④他人の視点に立つ
– 相手の立場や気持ちを想像し、共感する練習をする。
– 会話中、自分の話より相手の話をじっくり聞く。
⑤自然との一体感を養う
– 自然の中で過ごし、自分が宇宙や自然の一部であることを感じる。
– 森や海で静かに過ごし、「自分と世界の境界がない」感覚を味わう。
なかなか難しいことばかりですが、すこしずつ実行していきたいものです。


徳を積む、という観点でもそうですが、なにより自分の心の満足感を得られることは、人生にとっての最大の課題であり、喜びですからね!
男の決断と「冷静」でいることの重要性
映画の中で、もう一点見習いたいシーンがあります。
モン族の不良グループに復讐すると意気込んで家に来たタオをウォルトが「冷静になれ、しっかりと綿密な計画を練るんだ」と、なだめるシーン。


おそらく、この時点でウォルト自身も鼻持ちならない状態だったはずです。
今すぐにでも報復に乗り込もうとするような場面でしたが”冷静になること”を選びました。
これもなかなかできることではありません。冷静になることがどれだけ重要か。
冷静でいることは、判断力や感情のコントロールにおいて極めて重要です。
冷静さは、危機的状況や日常の小さな挑戦においても、パフォーマンスや人間関係を大きく向上させる力となります。


冷静になるためには
大事な局面でこそ、冷静でいることが重要です。大きなプレッシャーを感じた時などに冷静さを失います。
そんなときこそ、合言葉は「俺の冷静を取り戻せ」。そうつぶやき、以下の項目を実施します。
1.深呼吸:数回ゆっくり息を吸い吐きすることで、心拍数を落ち着かせる。
2.一歩引く:感情が高ぶったら、状況を客観視するよう意識的に距離を取る。
3.事実の確認:感情に流される前に、何が起きているのか事実を整理する。
4.ロールモデルを意識する:いつも冷静でいる”誰か”のフリをする
頭を冷やして考えることが、正確な判断へと繋がります。
学んだことを勝手にまとめ
今回は、映画グラントリノから学ぶ「無我無私」を紹介させていただきました。
①「無我無私」を実行できれば、心の満足感、人生の豊かさを得る。
②重要な局面でこそ「冷静」でいることが大切。
私も日頃から無我無私を意識して、人生をより豊かなものへとしていきたいと思います。


以上、いい下山でした!!!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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